幼稚園の衛生管理
幼稚園では、園児がさまざまな場所に手を触れます。とくに感染症が流行する季節には、徹底した衛生管理がなければすぐに菌やウイルスがまん延してしまうでしょう。
ここでは、幼稚園における衛生管理について紹介します。
衛生管理が必要とされる理由
幼稚園の衛生管理を徹底する理由には、「子どもがたくさんのものに触れ、菌を運びやすい」「菌に対する抵抗力がまだ低い」という点があります。
幼稚園に通う年齢の子どもは、好奇心が旺盛。何でも触れようとしてみたり、ときには直接口にすることもあります。子どもの手のひらにはたくさんの菌やウイルスが付着しており、物を触る度に菌が広がっていきます。
しかし、幼稚園児は手洗いを正しくできないことも多く、「手指の十分な殺菌・消毒ができていない」まま次の行動へと移ることも。そのため、徹底した衛生管理と手洗い指導が大切です。
また、幼稚園には送迎の保護者も多く出入りします。外部の菌やウイルスを完全に断ち切ることは難しいため、空間噴霧や抗菌コーティングなどの感染症対策も重要でしょう。
衛生管理の対策
幼稚園の衛生管理では、保育室やトイレ、園庭などを清潔に保つほか、職員自身の衛生管理も大切です。
保育室
保育室では、適切な室温・湿度の維持を行います。エアコンや加湿器などを用いて、菌やウイルスの増殖や浮遊を防ぎましょう。また、エアコンや加湿器等の定期的な清掃も大切です。
日常的な清掃では、床や棚、窓、テラスといった箇所の清掃のほか、蛇口や水切りカゴ、排水口の掃除も行います。歯ブラシを保管している場合は、熱湯や日光、薬液などを使用した消毒も行いましょう。
また、遊具の衛生管理も大切です。可能な限り午前と午後で遊具の交換を行い、園児が直接口に触れるおもちゃは都度洗浄・乾燥を行うようにしましょう。
食事やおやつ
食事やおやつの時間には、配膳・下膳時の衛生管理に注意します。手洗いも行い、ペーパータオルや個人のタオルを使って共用を避けましょう。また、スプーン等の共用もしません。
さらに、食事をするテーブルの衛生管理も大切です。食事前には清潔な台布巾で水(湯)拭きを行い、必要に応じて消毒液も使用します。食後もテーブルを拭き、床の汚れも清掃しましょう。
トイレ
トイレには、毎日の定期的な清掃が必要です。便器やドア、ドアノブ、床はもちろん、蛇口や水回り、窓、棚、サンダル等の清掃も行いましょう。また、汚物槽の清掃と消毒も欠かせません。
なお、トイレを使用した後の手拭きには、使い捨てのペーパータオルか個人用のタオルを使用しましょう。タオルを共用すると、手洗いで落としきれなかった菌やウイルスによって二次感染を引き起こします。
園庭
園庭では、安全点検表などを活用し、衛生管理と安全管理を行います。また、砂場の日光消毒や消毒、ゴミや異物の除去も行います。樹木や雑草、害虫、水溜まり等の駆除・消毒も徹底しましょう。
もしも園庭に動物の糞や尿がある場合は、すぐに除去します。また、小動物等を飼育している場合は飼育施設を清潔に保ち、飼育後の手洗いを徹底しましょう。
プール
プールを使用する際は、水質管理を徹底します。また、プール遊び前にはシャワーと石けんで園児のお尻を洗い、排泄が自立していない園児については十分に配慮します。プール遊び後にはうがいやシャワーを行いましょう。
職員の衛生管理
幼稚園の衛生管理を徹底するためには、職員自身の衛生管理もしっかりと行う必要があります。服装や頭髪は清潔に保ち、爪は短く切りましょう。また、日々の体調管理を行い、発熱や咳、嘔吐、下痢などの症状がある場合は速やかに受診させてください。とくに下痢や嘔吐、化膿創や感冒症状がある職員が食物を扱うことは禁止です。
保育前後にはしっかりと手を洗い、嘔吐物や下痢便、血液等の処理では適切な処理を行いましょう。
何で除菌したほうが良いか
除菌アイテムにはアルコール消毒液や次亜塩素酸水といった種類がありますが、それぞれ特性が異なります。幼稚園内の設備や遊具を除菌する際には、適切なアイテムを選ぶ必要があります。
アルコール消毒液
アルコール消毒液は、脂質性の生体膜に覆われた「エンベロープウイルス」の除菌に有効です。具体的には、インフルエンザウイルスやコロナウイルス、麻疹ウイルスなどの感染対策に用いると良いでしょう。
アルコール消毒液は万能のように思われがちですが、生体膜をもたないノンエンベロープウイルスには効果を発揮しません。そのため、ノロウイルスやロタウイルスなどの感染防止にアルコール消毒液を用いても、感染を防ぐことはできません。
なお、アルコール消毒液を誤飲したり目に入ってしまうと、人体に悪影響を及ぼします。そのため、園児の誤使用には注意するほか、園児の手の届かない場所で保管することが大切です。
次亜塩素酸ナトリウム液
次亜塩素酸ナトリウム液とは、塩素系漂白剤を希釈した溶液です。ノロウイルスやロタウイルスといったノンエンベロープウイルスの除菌に有効であり、たとえばノロウイルスが疑われる嘔吐や下痢便などの消毒に使用できます。
ただし、次亜塩素酸ナトリウム液は刺激が強いため、扱う際には注意が必要。目や口に入るのはもちろん、皮膚に付着するだけでも人体へ悪影響を及ぼします。そのため、使用時にはゴーグルやゴム手袋を着用し、園児が近づかないように注意しましょう。
次亜塩素酸水
次亜塩素酸水とは、次亜塩素酸を主成分としている溶液です。次亜塩素酸ナトリウム溶液のようにノンエンベロープウイルスの除菌に効果的ですが、次亜塩素酸ナトリウム液の約80倍もの効果があるといわれており、安全性が高い点も特徴。人の肌と同じ弱酸性のため、触れてしまっても安心です。
また、ウイルスや有機物などに触れると水に還るという性質もあります。
抗菌コーティングもおすすめ
抗菌コーティングとは、細菌の増殖を抑える機能をもつコーティングを行う方法です。たとえば、手すりなどに抗菌コーティングを行えば、園児の手から菌が付着しても細菌が増殖しにくい環境を維持。消毒作業の手間を省けます。
幼稚園ではさまざまな箇所の清掃や消毒作業が必要ですから、抗菌コーティングを取り入れて衛生管理をしやすくしてみてはいかがでしょうか。
おすすめ
抗菌コーティング会社3選
ここでは抗菌コーティングの施工業者の中で、特におすすめしたい企業を3社紹介します。
それぞれの抗菌コーティングや施工方法に違いがあるので、自社に適した企業を選んでくださいね。
学校、オフィス
などの抗菌に
- 施工方法
- 噴霧装置による施工
- 専用噴射剤により広範囲をカバーできるため、比較的広い公共施設におすすめ
- 高さのある壁面から触れるものまでムラなく抗菌したい
エリア | 全国 |
---|---|
施工時間 | 約2時間で300平米を施工 |
対応時間 | 24時間365日 |
直後使用 | 可 |
などの抗菌に
- 施工方法
- 人による施工
- 養生工事が不要なため、毎日営業しなくてはならない施設におすすめ
- 酸やアルカリ性洗剤やアルコールで拭き取ってもはがれない
エリア | 全国 |
---|---|
施工時間 | 20平米で1時間前後 |
対応時間 | 24時間365日 |
直後使用 | 可 |
などの抗菌に
- 施工方法
- 人による施工
- 暗い場所でも触媒反応を起こすため、光の入りにくい施設におすすめ
- 安全性にも配慮し試験を実施
エリア | 関東,関西,東海,長野,福岡 |
---|---|
施工時間 | ― |
対応時間 | 9:00-18:00(日曜除く) |
直後使用 | 48時間は乾燥期間が必要 |