オフィスの衛生管理
オフィスの衛生管理では、労働者が快適かつ安全に働ける環境を整えることが大切です。ここでは、オフィスの衛生管理に関わる規則などを紹介します。
人数によって衛生管理者が必要
労働者の健康障害を防止する目的により、「常時50人以上の労働者を使用する事業者」は、専属の衛生管理者を選任する必要があります。
ただし、2人以上の衛生管理者を選任し、なおかつ衛生管理者の中に労働衛生コンサルタントがいる場合は、労働衛生コンサルタントのうち1人は専属でなくても問題ありません。
専任すべき衛生管理者の人数は、事業場の労働者数に応じて異なります。また、業種に応じた資格が必要です。
オフィスの衛生管理に関わる規則
オフィスの衛生管理に関わる規則には、「事務所衛生基準規則」や「労働安全衛生規則」などがあります。事業者が職場環境を整えることで、労働者の健康や安全を守ります。
事務所衛生基準規則
事業所衛生基準規則とは、労働安全衛生法の基づき、快適な労働環境をつくるために定められました。オフィス内の環境管理や清潔環境における詳細な規則を設けており、温度や騒音、洗面所やトイレにまで言及しています。
たとえば、オフィスの環境管理・調整では、「労働者を常時就業させる室の気積を、労働者1人について、10m3以上とする(設備の占める容積および床面から4mを超える高さにある空間を除く)」「室温は17℃以上28℃以下、相対湿度は40%以上70%以下を維持する」「騒音・粉塵などの防止対策を講じる」といった決まりがあります。
また、清潔環境の維持においては、「事業者は、労働者の飲用に供する水、その他の飲料を十分に供給する」「ねずみや昆虫などの害獣・害虫対策を行う」「トイレや洗面所の清掃と衛生管理を実施する」などの決まりがあります。
労働安全衛生規則
労働者の疲労やストレスを軽減することを目的として、労働安全衛生法に基づいて定められた、快適な職場環境を形成するための指針です。「作業環境の管理」や「作業方法の改善」、「労働者の心身の疲労の回復を図るための施設・設備の設置・整備」「その他の施設・設備の維持管理」などについて定められています。
たとえば、「作業環境の管理」では、空気環境や温熱条件によっては労働者の疲労やストレスの原因になることから、温度や照度を適切に保つよう示されています。
また、「その他の施設・設備の維持管理」では、洗面所やトイレ等が清潔で使いやすい状態で維持管理されるよう言及。
なお、事業者が講ずべき措置としては、空気環境や温熱条件、視環境、音環境、作業空間等などに分けて指針を示しています。
このように、労働安全衛生規則で示された指針を事業者が実践することで、安全で快適な職場環境を実現できます。
違反すると行政処分のリスクがある
労働安全衛生法に事業者が違反した場合、行政処分を受けるリスクがあります。
まず、労働安全衛生法の違反が疑われた場合には労働基準監督官による立ち入り検査が行われ、違反の有無を確認します。
そして違反が発見された場合には、都道府県労働局長または労働基準監督署長による行政処分が行われ、作業停止や建造物の使用停止などが命じられます。
また、そのほかにも、以下のリスクを負うことになります。
- 企業の評判低下
労働安全衛生法に違反したことが報道された場合には、企業の評判が低下します。「この企業は労働者の安全確保等ができていない」と判断され、売上が減少したり、人材確保が困難になることが予想されます。 - 入札に関する指名停止処分
公共入札に参加している場合、労働安全衛生法の違反が判明すると、一定期間の入札に参加できなくなる恐れがあります。公共事業の受注がメインの企業の場合は、大きな痛手となるでしょう。 - 刑事罰
労働安全衛生法に違反したことで、刑事罰の対象となるケースもあります。たとえば衛生管理者を未選任だった場合は、50万円以下の罰金となる可能性があります。
参照元:e-Gov法令検索「労働安全衛生法」(https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=347AC0000000057)
デスクや椅子などは抗菌コーティングが可能
オフィスの衛生管理レベルを上げるために、抗菌コーティングを行うのもおすすめです。
抗菌コーティングとは、コーティング施工を行った箇所において、細菌の増殖を抑えることができる方法です。たとえば、オフィスのデスクや椅子、壁面などには、目に見えない菌やウイルスがたくさん付着しています。とくに感染症が流行するシーズンには、オフィス内での感染が心配になる従業員も多いでしょう。
そこで抗菌コーティングを行うことで、表面に付着した細菌の増殖を防ぐことができます。消毒作業の手間をカットできるうえ、長期間に渡って抗菌効果を発揮することが可能です。
なお、抗菌コーティングを行わないからといって、労働安全衛生法の違反になるわけではありません。しかし、感染症などの心配が尽きない近年では、抗菌コーティングの施工によって快適で安全な職場環境の実現に役立つでしょう。
おすすめ
抗菌コーティング会社3選
ここでは抗菌コーティングの施工業者の中で、特におすすめしたい企業を3社紹介します。
それぞれの抗菌コーティングや施工方法に違いがあるので、自社に適した企業を選んでくださいね。
学校、オフィス
などの抗菌に

引用元:デルフィーノ公式HP
https://delfinocare.co.jp/
- 施工方法
- 噴霧装置による施工
- 専用噴射剤により広範囲をカバーできるため、比較的広い公共施設におすすめ
- 高さのある壁面から触れるものまでムラなく抗菌したい
エリア | 全国 |
---|---|
施工時間 | 約2時間で300平米を施工 |
対応時間 | 24時間365日 |
直後使用 | 可 |
などの抗菌に

引用元:ナノゾーン公式HP
https://nanozone.jp/
- 施工方法
- 人による施工
- 養生工事が不要なため、毎日営業しなくてはならない施設におすすめ
- 酸やアルカリ性洗剤やアルコールで拭き取ってもはがれない
エリア | 全国 |
---|---|
施工時間 | 20平米で1時間前後 |
対応時間 | 24時間365日 |
直後使用 | 可 |
などの抗菌に

引用元:エコキメラ公式HP
https://ecokimera.com/
- 施工方法
- 人による施工
- 暗い場所でも触媒反応を起こすため、光の入りにくい施設におすすめ
- 安全性にも配慮し試験を実施
エリア | 関東,関西,東海,長野,福岡 |
---|---|
施工時間 | ― |
対応時間 | 9:00-18:00(日曜除く) |
直後使用 | 48時間は乾燥期間が必要 |