飲食業の衛生管理

飲食店では、食の安全を確保するため、徹底した衛生管理を行っていることでしょう。しかし、顧客から見た衛生管理状態はどうでしょうか？テーブルや椅子、メニュー表などに汚れがあると、顧客満足度が下がってしまいます。

飲食店での衛生管理は必須

飲食店には、より高いレベルの衛生管理が求められます。新鮮で適切に管理された食材を使用し、適切な調理を行うのはもちろん、調理従業員などを介した二次汚染の対策も行う必要があります。

飲食店が衛生管理を怠った場合、異物混入や食中毒などが引き起こされます。単に顧客を不快にさせるというだけではなく、顧客の健康を損なう可能性があることを忘れてはなりません。 そして、もしも異物混入や食中毒が発生すれば、SNSでの拡散などによって閉店に追い込まれる可能性もあります。

そのため、飲食店では高いレベルの衛生管理を徹底することが大切。店舗や顧客を守るため、衛生管理の意識を常にもちましょう。

お客さんはどこを見ているのか

飲食店の衛生管理では、まずHACCPに基づいた衛生管理が頭に浮かぶことでしょう。店舗で食の安全性を確保することはもちろんですが、顧客が判断する「店舗の衛生管理状態」にも気を配る必要があります。

顧客がとくに見ているのは、「テーブルや椅子の汚れ・ベタつき」「箸やスプーン類の汚れ」「トイレの衛生状態」「メニュー表の汚れやベタつき」。店舗を利用するうえで自然と目に入ってくる箇所であり、不衛生だと感じた場合には今後の利用を控えてしまうでしょう。

また、衛生的な店舗だと感じるかどうかの判断には、混雑の有無は関係しません。たとえ店が混雑して従業員が忙しく働いている場合でも、テーブルが汚れていれば不衛生な店だと判断されてしまうのです。

メニュー表の汚れは見落としがち

「忙しくても、テーブルや椅子、トイレの清掃はしっかりとやっている。食器類の汚れにも気を配っている」という飲食店は多くあるでしょう。しかし、メニュー表はどうでしょうか？メニュー表が汚れていたり、ベタついたりしていませんか？

メニュー表は、ほとんどの顧客が手に取ります。どの料理を注文しようかなとワクワクしているときに、メニュー表が汚れていたらガッカリしてしまいます。

メニュー表も、顧客が入れ替わる度に拭き上げることが大切。濡れたままでは臭くなってしまうこともあるため、乾拭きで仕上げるか、卓数の倍の数を用意して差し替えるなどの工夫を行いましょう。最近ではタブレットを導入している飲食店が増えていますが、指紋や汚れをしっかりと拭き上げておきたいものです。

テーブルの汚れにも注意

テーブルは、すべての顧客が使用します。テーブルの汚れやベタつきが不快感を誘うのはもちろん、食中毒の原因となる可能性があることも覚えておきましょう。

たとえば、なんらかの理由でテーブルに菌やウイルスが付着した場合、清掃や消毒が行き届いていないと食中毒の原因となります。汚染されたままのテーブルを別の顧客が触れることで、感染が拡大することもあるのです。

そのため、料理の味だけではなく、客席やトイレの清掃にも力を入れましょう。

抗菌コーティングもおすすめ

「客席やトイレの清掃をしっかり行うつもりだけれど、食中毒や感染リスクが不安だ」という場合には、抗菌コーティングを行うのがおすすめ。

抗菌コーティングとは、コーティングした箇所の細菌増殖を防ぐ方法です。たとえば飲食店のテーブルや椅子、床、壁、トイレなどに抗菌コーティングを行えば、長期間に渡って細菌が増殖しにくい環境を維持してくれるでしょう。

抗菌コーティングは施工箇所や人体へ悪影響を与える心配がないため、飲食店でも安心して導入できるでしょう。