介護施設の感染症対策
それぞれの感染症に適した方法で予防策を考えていくことが求められます。また、感染が拡大する前に、思い切ってサービスの一旦停止などの判断を下す勇気を持つことも大切です。
経路別での予防策
感染症対策を講じる際には、感染経路はひとつではないという点を意識することが大切です。空気感染・飛沫感染・接触感染それぞれに適した予防策を考える必要があります。
空気感染
結核菌や麻しんウィルス、水痘ウィルスなどは、空気感染します。そのため、介護施設のスタッフは、利用者と接するときにはN95などの高性能マスクを付けるようにしましょう。利用者にも、一般的な不織布マスクでよいので、着用してもらうことが大切です。また、換気をたっぷりと行うことも忘れないようにしてください。
参照元:【PDF】厚生労働省|介護現場における感染症対策の手引き(https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001149870.pdf)
飛沫感染
インフルエンザや風しん、おたふくかぜ、そして新型コロナなどのウィルスは、飛沫感染します。
そのため、介護施設の利用者のケアをおこなう際には、職員は不織布マスクを付けます。感染が疑われる利用者にも、呼吸状態などが悪くマスクの着用が難しい場合を除き、マスクを着用してもらいましょう。マスクを着用していない状態で咳やくしゃみをするときには、ティッシュなどで口と鼻の両方を覆うことが大切です。充分な換気も欠かさず行ってください。
参照元:【PDF】厚生労働省|介護現場における感染症対策の手引き(https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001149870.pdf)
接触感染
接触感染する可能性のある主な病原体としては、ノロウイルスや疥癬、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌、新型コロナウィルスなどがあげられます。手をキレイにしておくことを、予防策として意識することが大切です。
こまめに手洗いを実施し、また、介護施設の利用者をケアする際には、使い捨ての手袋を着用してください。必要に応じて使い捨ての長袖ガウンの着用も検討しましょう。タオルなどについても共有は避け、使い捨てできるペーパータオルの使用をおすすめします。また、手すりやドアノブ、PCキーボードなど、接触頻度が高い箇所については、消毒を行ってください。
清掃する際のポイント
清掃は、定期的に行うことが大切です。壁やドア、床などは水拭きします。ただし、手すりやドアノブ、PCキーボード、ボタン・スイッチ類は、さまざまな人が触れるものなので、単なる水拭きではなく、消毒用エタノールなどを用いてキレイにしておくようにしましょう。
また、流行している感染症がある場合には、それに適した方法で清掃をする必要があります。たとえば、ノロウイルス感染症であれば、0.02%~0.1%の次亜塩素酸ナトリウム液を用いて掃除をします。そして、腐食しないようにするため、消毒後は水拭きをします。
参照元:【PDF】厚生労働省|介護現場における感染症対策の手引き(https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001149870.pdf)
介護施設の感染事例
介護施設の利用者であるAさん発熱の症状がみられた際の事例をご紹介します。
【発熱の症状から一定の時間をおいて再び検温すると、平熱に戻っていたので、Aさんは施設の利用を継続。医療機関で新型コロナウィルスの感染は否定されたものの、Aさんに対しては個室でケアを行うことに。その後も発熱がみられ、PCR検査で陽性になりました。せっかく個室で対応していたにもかかわらずスタッフたちの間でその意図が共有されていなかったため、充分な注意が払われず、結果として感染が拡大してしまいました。】
参照元:【PDF】厚生労働省|高齢者施設等における新型コロナウィルス感染症に関する事例集(https://www.mhlw.go.jp/content/000750414.pdf)
どう対応するべきか
介護施設利用者の様子がいつもと異なるように感じられる場合には、思い切って一時的にサービス見合わせの検討を視野に入れることが大切です。また、個室対応を行う場合には、その対応が無意味になってしまわないよう、スタッフ間で対応に関する情報をもれなく共有できるような体制づくりが求められます。
参照元:【PDF】厚生労働省|高齢者施設等における新型コロナウィルス感染症に関する事例集(https://www.mhlw.go.jp/content/000750414.pdf)
抗菌コーティングでも対策を
普段から清掃や消毒などによって清潔さを維持するようつとめていても、作業負担が重いことや清潔な状態がそれほど長くは続かないことなど、さまざま課題が存在します。けれども、介護施設内に抗菌コーティングを施しておくことで、そういった課題にアプローチすることが可能になります。
たとえば、抗菌コーティングは効果が長く続きするので、必ずしも毎日消毒作業を繰り返さなくてもよくなります。また、光触媒の成分である酸化チタンであれば、食品添加物などにも使用されていることからもわかる通り、誰かが触れたり舐めたりしてしまっても、心配無用です。
おすすめ
抗菌コーティング会社3選
ここでは抗菌コーティングの施工業者の中で、特におすすめしたい企業を3社紹介します。
それぞれの抗菌コーティングや施工方法に違いがあるので、自社に適した企業を選んでくださいね。
学校、オフィス
などの抗菌に

引用元:デルフィーノ公式HP
https://delfinocare.co.jp/
- 施工方法
- 噴霧装置による施工
- 専用噴射剤により広範囲をカバーできるため、比較的広い公共施設におすすめ
- 高さのある壁面から触れるものまでムラなく抗菌したい
エリア | 全国 |
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施工時間 | 約2時間で300平米を施工 |
対応時間 | 24時間365日 |
直後使用 | 可 |
などの抗菌に

引用元:ナノゾーン公式HP
https://nanozone.jp/
- 施工方法
- 人による施工
- 養生工事が不要なため、毎日営業しなくてはならない施設におすすめ
- 酸やアルカリ性洗剤やアルコールで拭き取ってもはがれない
エリア | 全国 |
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施工時間 | 20平米で1時間前後 |
対応時間 | 24時間365日 |
直後使用 | 可 |
などの抗菌に

引用元:エコキメラ公式HP
https://ecokimera.com/
- 施工方法
- 人による施工
- 暗い場所でも触媒反応を起こすため、光の入りにくい施設におすすめ
- 安全性にも配慮し試験を実施
エリア | 関東,関西,東海,長野,福岡 |
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施工時間 | ― |
対応時間 | 9:00-18:00(日曜除く) |
直後使用 | 48時間は乾燥期間が必要 |